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舞台裏・楽屋の雑談

I-Dur Virtual Orchestra's BLOG

アルバイトのつもりで...

2016年01月17日 (日) #スタジオ

1980年代初頭、アルバイトのつもりで、ある音楽関係の会社で仕事をすることにした。
その会社は、都内のテレビ局の音楽番組の楽器の管理やPAなどを取り仕切ったり、プロのバンドやアーテジストのライビやコンサートツアーのお世話をする業務をしていた。

クラシックのオーケストラの楽器も取り扱っており、僕はその辺の知識もあるということで、楽器のメンテや運搬、セッティングなどの人足として、まず初めの仕事が始まった。

仕事はかなり肉体労働的な部分が多く、きつかったが、いろいろな音楽シーンを見たり体験できたので面白かった。テレビ局の裏側や、コンサートの準備、ライブの忙しさ...など。

その会社の楽器倉庫には、あらゆる種類のLM楽器、クラシック楽器、電子楽器、シンセサイザー、民族楽器まで所狭しとあって、暇さえあれば触ったり、鳴らしらり、研究したりできた。

そのころ業務の一部門として、レコーディングスタジオへの楽器貸し出しのセクションが出来た。
最新の楽器や、機材をレンタルするわけだが、発注を受けて、その時間までに運んで、音が出るようにセッティングをして、終わったら引き取りに行く仕事だ。

ギターアンプや、Fender RhodesやCP-80などの電子ピアノ、ハープやティンパニ、ドラムセットなどは、不具合なく音が出ればOKだが、その頃台頭してきたアナログシンセサイザーの発注が多くなり、それらは電源を入れても、今のシンセサイザーのようにプリセットなどなく、その場で音を作らなければならない。作った音をメモリに入れることができる機種もあったが、それでも8〜16種類くらいだった。
または、作った音を再現するためには、カセットテープにデータとして保存、読み込みという、とても不安定な手間のかかる作業が必要だ。

ミニムーグヤ、アープ オデッセイ、オーバーハイムFVS1、プロフェット5などが主流で、そう簡単に音を作ることはできない。
まず、音の元になる波形を選んで、音程を決め、いろいろなフィルターでいい感じに加工し、目指す音の形になるように音色や音量を、エンベロープジェネレータで形を作っていく、ADSR(A=アタック、D=ディケイ、S=サスティーン、R=リリース)という行程だ。
音の立ち上がり、減衰、保持、余韻を加工し、モジュレーションの操作ができるようにしたり、広い音域でのバランスを取ったりと、様々な行程を経て、目的の音を作る。
レコーディングスタジオの中で、そんなに時間をかけ、他のミュージシャンやスタッフを待たせることはできないし、音のクオリティーは絶対条件になる。

はじめは、シンセに詳しい先輩がスタジオでのセッテイングの際に、ある程度音を作って説明していたが、結局、録音時にずっと付き添って立会い操作をすることになっていった。シンセサイザープログラマーの始まりである。

そのころは、シンセサイザーオペレーターと呼ばれていた。
先輩と一緒にスタジオに通うようになり、シンセの勉強もするうちに、音大時代の楽典や楽器額が役に立ち、感覚だけではなく、理論で音を作るようになり、波形の特性や、噪音や倍音の仕組みなど、やっているうちに割と早く注文された音が作れるようになり、僕はいつの間にかスタジオのシンセサイザープログラマーになっていた。

毎日、レコーディングスタジオに通うことになり、朝は、TVドラマの劇版や、コマーシャル音楽、夜はアーティストのアルバムレコーディングや、アイドルのレコーディングなど、寝る暇もなくスタジオワークの日々が続くようになる。




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